インプラントとブリッジの比較: 長期的な選択肢を考える

インプラントとブリッジの基本的な違い

まず、インプラントとブリッジの基本的な違いから説明します。インプラントとは、欠損した歯を人工の歯根(インプラント体)と人工歯で補う治療方法です。一方、ブリッジは欠損部の両側の健康な歯を支えとして、その間に人工歯を橋渡し(ブリッジ)する治療方法です。


インプラントの大きな特徴は、歯根部分も人工的に再現するため、咬む力をしっかりと伝えられること、また隣接する健康な歯を削る必要がないことです。しかし、インプラントの治療期間はブリッジに比べて長く、費用も高くなる傾向があります。


一方、ブリッジの特徴は治療期間が短く、初期費用が比較的低いことです。しかし、ブリッジを支える健康な歯を削る必要があり、その歯に負担をかける可能性があります。

インプラント埋め込み

インプラントの長期的なメリットとデメリット

インプラント装着

インプラントの長期的なメリットは、自然な咬み心地と見た目を実現できること、そして健康な隣り合わせの歯を削る必要がないため、お口全体の健康を保つことができることです。また、適切なケアを行えば長期的に安定した状態を保つことが可能です。


しかし、デメリットもあります。インプラントは手術を伴う治療であるため、治療後には適当的な経過観察が必要です。また、一部の患者さまには、骨質が十分でない等の理由からインプラント治療が適用できない場合もあります。さらに、インプラント治療は費用が高く、保険が適用されないため全額自己負担となります。

ブリッジの長期的なメリットとデメリット

ブリッジの長期的なメリットは、治療期間が短く、費用が比較的抑えられることです。また、手術が不要であるため、身体的負担が少ないという点も大きなメリットと言えます。


一方で、ブリッジは健康な隣接歯を削る必要があるため、その歯に負担をかける可能性があります。また、ブリッジの下にある歯肉部分の清掃が難しくなるため、ケアが不十分な場合は虫歯や歯周病のリスクが増えます。そして、ブリッジはインプラントと比べて耐用年数が短いため、長期的に見ると費用負担が大きくなる可能性もあります。

汚れた歯と綺麗な歯

インプラントとブリッジの適用例

インプラントは、一本でも複数でも欠損している場合に適用できます。一方、ブリッジは一本または数本の歯が連続して欠損している場合に適用されます。ただし、ブリッジを適用する際には、両側の支えとなる歯が健康であることが条件です。


具体的な例を挙げると、40代男性で右下の奥歯を欠損している場合、その隣の歯が健康であればブリッジの選択肢があります。しかし、もし隣の歯に大きな虫歯があるなど健康でなければ、ブリッジは適用できません。この場合、インプラント治療が適切な選択となります。

インプラントとブリッジの選択を考えるポイント

インプラントとブリッジのどちらを選ぶべきかを判断する際には、次のようなポイントを考えると良いでしょう。

  • 失った歯の数と位置
  • 隣接する歯の健康状態
  • 治療期間と費用
  • 長期的なお口の健康
  • 自然な見た目や咬み心地への希望

これらの要素を踏まえて、自分自身のライフスタイルや期待値に合った選択をすることが重要です。

インプラントとブリッジ、それぞれにはメリットとデメリットがあります。患者さまのお口の中の状態、ライフスタイル、経済的な状況などを考慮に入れて、最適な治療を選択することが大切です。

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この記事の著者・監修者

きたむら歯科院長:北村 篤史

院長の北村篤史です。地域医療に貢献したいと思い、海外で身につけた歯科に関する高度な知識や技術で診療を行います。

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